【嚙む力】弱い人ほど心臓病や脳卒中になるリスクが!?
結論
(1)かむ力が弱い人ほど心臓病・脳卒中リスクが高まる
(2)かみ応えのある食材を毎食1つ含めることで、かむ力は強くできる
(3)年齢が高くなるほどかむ力は弱まると考えられていたが、最近は、男女年齢関係なく、かむ力が弱くなっている
【出典】
-
*1 NHK ガッテン 2021.10.13 気にしてますか?“かむ力” 脳卒中・心臓病との意外な関係SP
https://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20211013/index.html?c=health -
*2 噛み応えの大きい食品 早見表
監修:和洋女子大学大学院 総合生活研究科 柳沢幸江
食物の咀嚼筋活動量並びに食物の分類に関する研究 小児歯科学雑誌 (1989)
https://www9.nhk.or.jp/gatten/pdf/211013_hayamihyou.pdf -
*3 よだ歯科医院 ハリボー
https://www.yoda-shika.com/blog/170
(1)理由: かむ力と、心臓病・脳卒中の関係
大阪府吹田市 1,547名の調査研究
- 2021年人口38万人の大阪府吹田市で、1,547名を対象に4年間研究した結果、以下の悪いサイクルになることが、研究結果でした
- かむ力が弱い → 硬いものを避け、無意識にやわらかい脂質の多い食生活になる → 脂質のとりすぎは血管にダメージを与える → 動脈硬化 → 心臓病・脳卒中になりやすい
100人の、20代から70台の男女の、かむ力を測定 *1番組
- かむ力のが平均以下の低い人には、日頃どんな食べ物を食べているかを調査した
- 26歳男性の5日間の食事 : 野菜なし、脂質が40%を占めていた
- 22歳女性の5日間の食事 : 44%が脂質
- 脂質の多い食べ物は、柔らかく、血液中の脂質の量が増える。 それが続くと、動脈硬化になり、血栓ができ、それが脳や心臓に行く可能性が高まる、とのことでした
(2)理由: かみ応えとは? 強くできる?
かみ応えとは?
- 「かたさ」・「弾力性」や「凝集性(口の中でのばらけにくさ)」の3要素で評価する指標
- それは、かみ砕く筋力と、すりつぶす筋力が必要なのです
- 例えば、赤身肉などいくら嚙んでも、スジでばらけないようなものも、かみ応えがあるとしています
HARIBOのグミはなぜ硬いのか? *3
- ヨーロッパの人々は昔からあまり硬いものを食べる習慣がなく、咀嚼力が弱かったため、ドイツ人創業者Hans Riegelはグミによってそれを補いたいと考えた、と言われています
かみ応えのある食材を毎食1つ含めることで、かむ力は強くできる
- かむときに使う筋肉を鍛えることで、かむ力をアップさせることができます
- *1 TV番組では、かむ力が弱い10人の若い男女に、かみ応えのある食材を4週間食べてもらった結果、かむ力は全員1.5~2.0倍にアップしました
かむ筋肉・すりつぶす筋肉を動かすことでかむ力を強くできる
- 「かむ」という筋肉をきちんと動かせば、筋力はつくが、それをやめれば元に戻っていきます
- 毎日の食生活で、かみ応えのあるものを意識的に食事の取り入れていくことが重要です
かみ応えのある食材 *2
- かみ応え10度: ハードグミ・さきいか・たくあん・みりん干し
- かみ応え 9度: セロリ・赤身肉のステーキ
- かみ応え 8度: 生キャベツ・れんこん・油揚げ
- かみ応え 7度: アーモンド・干しブドウ・とりもも肉・ピザの皮 など
参考: 咬合力測定 かむ力
- 咬合力は、kN (ニュートン力)と、kgf (キログラム力)があります
- kgf : 咬合力をキログラムで表わしたもの。 単位面積は、cm2 (センチメートル二乗)
- 人間の咬合力は、平均 0.50kN = 51.0 kgf とされています *1
(理由3) かむ力が弱まる理由
(3)年齢が高くなるほどかむ力は弱まると考えられていたが、最近は、男女年齢関係なく、かむ力が弱くなっている
- 年齢に関係する理由: 主に歯が抜けたり、合わない入れ歯を使用し続けること
- 年齢に関係のない理由: 普段からやわらかいものばかりを食べていること
まとめ
ここまで読んでいただいて、ありがとうございます。
コロナ禍もあり、一人住まいの人たちは、カップ麺・ハンバーガーなど柔らかい食材を食べる傾向にあることが、*1 TV番組でよくわかりました。
かむ力が弱い人ほど心臓病や脳卒中になるリスクが高まる
- 大阪府吹田市の研究では、50-79歳 1,547人を、5つのグループに分けて、脳や心疾患への影響と、かむ力の関係を4年間研究した
- かむ力が弱い人ほど心臓病や脳卒中になるリスクが高まることがわかりました
毎食一つ、このような食材を入れることで、かむ力が強くなります
- かみ応え10度: ハードグミ・さきいか・たくあん・みりん干し
- かみ応え 9度: セロリ・赤身肉のステーキ
- かみ応え 8度: 生キャベツ・れんこん・油揚げ
- かみ応え 7度: アーモンド・干しブドウ・とりもも肉・ピザの皮 など
ご注意
- これらの食材を食べるときは、食事全体の栄養バランスには、気をつけください
- 歯の治療中だったり、食べ物を飲み込む力が弱っている方は、無理に食べず必ず医師や歯科医師に相談してからお試しください